Sound Horizon - Sacrifice lyrics

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Sound Horizon - Sacrifice lyrics

「彼女こそ...私のエリスなのだろうか...」 (Sacrifice, 66Sacrifice, ah...Sacrifice, Sacrifice, ah...) 無邪気な笑顔が 愛らしい妹は 神に愛されたから 生まれつき幸福(幸せ)だった 一人では何も 出来ない可愛い天使 誰からも愛される 彼女が妬ましかった 器量の悪い私を 憐れみないでよ... 「──惨めな思いにさせる、妹(あの子)なんて死んじゃえば良いのに...」 (Sacrifice, Sacrifice, ah...Sacrifice, Sacrifice, ah...) あくる日妹は 高熱を出して寝込んだ ごめんなさい神様 あの願いは嘘なんです 懺悔が届いたのか やがて熱は下がった けれど今度は母が 病の淵に倒れた 母が今際の時に遺した言葉は... 「──妹(あの子)は他人とは違うから、お姉ちゃん(あなた)が助けてあげてね...」 (Sacrifice, Sacrifice, ah...Sacrifice, Sacrifice, ah...) 母が亡くなって 暮らしにも変化が訪れ 生きる為に私は 朝な夕な働いた 村の男達は 優しくしてくれたけど 村の女達は 次第に冷たくなっていった 貧しい暮らしだったけど 温もりがあった... 「──肩を寄せ合い生きてた、それなりに幸福(幸せ)だった...」 それなのにどうして...こんな残酷な仕打ちを...教えて神様! 妹(あの子)が授かった子は 主が遣わし給うた 神の御子ではないのでしょうか? ──妹が子供を身篭もっていることが発覚した夜 村の男達は互いに顔を見合わせ口を噤んだ 重い静寂を引き裂いたのは耳を疑うような派手な打音 仕立屋の若女将が妹の頬を張り飛ばした音... 泥棒猫...可哀想な子だと...世話を焼いて...恩知らず... ──断片的な記憶...断罪的な罵声... 嗚呼...この女(ひと)は何を喚いているんだろう? 気持ち悪い ぐらりと世界が揺れ 私は弾け飛ぶように若女将に掴みかかっていた... 緋く染まった視界 苦い土と錆びの味 頭上を飛び交う口論 神父様の怒声 純潔の...悪魔の契り...災いの種...マリア様の...誰もガブリエルを...火炙りだ 「嗚呼...悪魔とはお前達のことだ!」 ──そして...妹は最後に「ありがとう」と言った... 心無い言葉 心無い仕打ちが どれ程あの娘を傷付けただろう それでも全てを...優しい娘だから...全てを赦すのでしょうね... 「でも、私は絶対赦さないからね...」 「この世は所詮、楽園の代用品でしかないのなら、罪深きモノは全て、等しく灰に帰るが良い!」 ──裸足の娘 凍りつくような微笑を浮かべ 揺らめく焔 その闇の向こうに『仮面の男』を見ていた──