邂逅を果たした二人は迎える、急速に進む終末への道。 燃え尽きる命の形 その焔がたとえ暗黒の炎だったとしても、彼らには価値があるのだという。 吸い込むように暗い其の牙城に、気の触れたお姫様がいるという。 とても暗く、黒い。底無しの絶望が、異形の姫君を再び顕す。 獣のような呻き まさに異形 形はもはや人ではなく 其の命は燃え尽きようとしていた 彼女は人としての業を、感嘆すら覚えるほどに背負い込んでいる。 それを見て尚、貴女は救えると思うのか――。 嘔吐する 喰らい喰らった命の欠片 腕 抉り 螺され 斬れた 音も狂いは 威の地を 瀧あげ 織り成す 割れた 死地の 恥には 狩らず 我意は紅く 純然たる絶望こそ絶命に相応しい 殺意は衝動ではなく 贖いきれなかった罪の重さ 自決 火罠 仕組まれし我 罪逝き女泣き於 身戻ることが 出来ぬなら 我た 死地の 智には 愛が 啼き 舞う 惨劇を継ぐもの 壊 牢だろう 狂える意味を 重なり合う過去の業 淵(き)は悲劇の中で…… 黒く塗り潰された終わり しかし後悔は無い 純然たる悪であることを この姫君は望んだ 悲しみが襲い来る それこそが正しい姿 さりとてその禍々しい姿 偏に歪で 一重に 美しい…… 贖う 時は移ろい 落ちていく 貴女の身が 哀れすぎて 嗚呼 終わりと 知らぬまに死ぬ 遥か彼方 交わされた 楽園の碑 伏魔の喜び―。 窮する 是もまた快楽と 腕 抉り 螺され 斬れた 音も狂いは 威の地を 瀧あげ 織り成す 割れた 死地の 恥には 狩らず 我意は紅く 偏執と変容 我の名は 純である 悪である 形は異形 その姿は――貫かれている。 遂に 癒える