とおく みえる 幸せの幹
あるく あるく 地の果ての国
くろい くろい しっぽを立てて
僕らは 歩き出す
ここには ない何か
プチの老いた猫は 言ってた
その日 そこに 幸せがある
粉雪 かき分けて
その日を目指して
高い山筋 崖 スリル求めてる 秘密の道
進め どこまで にげられない ひとつの 進む道
その先に 待ち受ける 幾多の困難たちも
冒険の友達になれるならば 平気さ
猫はいつでも 今受け止め眠れる旅への民
気ままだけではない 隠された野生を残す猫
若者が求めてる 未知への輝く道しるべは マリアネーヴェさ
誰もが支える この世界つつむ 愛のこと 知るはず
一人に 一つの…
ひにやりした 石畳 ここで旅の終わりか?
クロイヒゲ震わせて 街のあたり見渡す
広場は人であふれかえり 楽しそうに踊る
僕は大きな声で鳴く ニャーゴ ニャーゴ ゴロニャァ
喧噪の中僕の声 遠く遠く遠く遠く遠く かき消されて 消えゆく
無情な世界ならば またこんなにも仕打ち受けても
生き抜く覚悟それさえ 許してはくれない
許してくれないですか?
疲れ果てた 黒猫にも光が ああ
凍え眠る猫
抱き上げ優しく
僕をなでる ニンゲンは誰?
それは笑みの 花売りの娘(ひと)