吾木香の小さな頭が揺れて もうサヨナラだよって言ってる ソーダの瓶か横たわる歩道 懐かしい手紙を昨日見つけたよ 下っ手くそな文字くすんでた 夏はいつも駆け足 どうしようもなく痛い 筋雲が千切れたら君に会えるかな? 少しずれた時計の針を戻したいと初めて思った “もう泣かないで”君が願うから 平気なふりをしているんだよ… 人に言えないような不実を選んだ どうしてあの日は笑えてた? ソーダの瓶は土にまみれた 恥ずかしい気持ちが夕空を埋める 今度は間違わず愛せるかな? いつか弾いたコードが落ちかけた葉を揺らす 連絡が途切れたら君は焦るかな? 試す余裕はカケラほどもないくせに家を飛び出した “恋しています”伝えられなくって 楓の道ひとりきり 悔しくって 切なくって 八つ当たって 恋しくって 夕暮れが許せなくて……… 筋雲が千切れたら君に会えるかな? あの日触れた優しい瞳は迷う背を押し出してくれた “頑張らないで”君が笑うから 飲み込んだはずの涙こぼれ 季節の巡る音が哀しいよ 少しずれた時計の針を戻したいと初めて思った “もう泣かないで…”君か願うから 平気なふりをしているだけ…