白い素足が割る水鏡 月影 散らし舞い飛ぶ黒蝶 その手にとまった夜 疼(うず)いて解(と)けた綻(ほころ)び 見つけた指先 誰も知らない 思いの水を飲んで 清らに死にたいのに… 死ねないなら   (この涙を貝に変え 御胸にそっと贈りたい) 時の玉響に   (白日に落ち消えてく儚い夢の残り香) 忘れ得ぬもの   (木の葉がそっと触れた跡 孤独の切先削(そ)いでく) 理性犯すdeja-vu(デジャヴュ)   (運命(さだめ)から逃げるように鏡の庭に隠れた) 嗚呼… まるで花びらを慈(いつく)しむように なぞった指先に頬は焼けた 熱さが消えないから 千切れてしまいそうになる 会えないなら その指を下さい 眠れぬ夜に濡れる 私は紙人形 生きたいなら   (朝までじっと堪えてて 宵闇に息ひそめて) 鍵を見つけなきゃ   (目を閉じたら唇で その細い道 辿って) 盗まれたのは   (ただ漏れる息 繋いて 命打ち鳴らす鼓動) 紺青色のjamais vu(ジャメヴュ)   (絶えずぐるりの三界(さんかい) 背中合わせ鏡の庭で) -今は言えない- -夢に消えたい- -そこへ行きたい- -キミハシネナイ-