風船が 浮かんでいる 二人の間に 浮かんでいる ちくちく いじめてみたり ときどき いとおしく 見つめてみたり どうか われないように どうか いつまでも 晴れの日も 雨の日も ふわり ふわり ときには 屋根の上 ときには すぐとなりで 何もないようにただ 身を まかせている いつかくる 大きな風を待って ぼくらを乗せて 青い空をゆけ 風船が ふくらむのは 二人のきもち やさしいきもち さみしげに しぼんでいるのは かなしい 言葉を ふきこんだから どうか われないように どうか いつまでも 晴れの日も 雨の日も ふわり ふわり ほんの 少しだけの わかりあえること そんな もろいものたちが つまっている 二人で はじめたことを みんな ゆっくり 育てよう 花が咲くまで はなれることは 終わることじゃない