あなたは兄様の友達 白い頬をした少年
私憧れていたの たとえどんなに邪魔にされても
茨の庭を追い駆けたけれど
あなたの目にはいつも兄様が…映っていた
ドアの影から抱き合う二人を
はじめて見たとき、とても綺麗で胸が騒いだ
ナルシス・ノワール
何も知らぬ少女の日の初恋よ
ナルシス・ノワール
今も甘いあなたの声が聞こえる
ある日 兄様は家を出て あなたも二度と来なかった
母様は嘆き悲しみ 家には灯りも燈らない
大人になるまで知らずにいたわ
街外れの湖に二人は 沈んだと
神に背いた愛の報いだと 人々は囁くけど 私は目を閉じるだけ
ナルシス・ノワール
水のほとりそっと咲いた水仙は
ナルシス・ノワール
ああどんなに あやしく香ったでしょう
ナルシス・ノワール
あれから私 どんな人も愛せない
ナルシス・ノワール
今も変わらぬ あなたの姿が見える
ナルシス・ノワール
何も知らぬ少女の日の初恋よ
ナルシス・ノワール
今も甘い あなたの声が聞こえる