遠い日々
一枚の幸福な絵となり
いつまでも
褪せることなく
飾られ
人が生き
生まれ死す
絶えゆく時の流れに
留まる屋敷
もう今は
子達の声もなく
くらい廊下に
零れる月の
厳かなる跫音
過去へと
別離という宿命を
なぜ人は
変られぬのか
どれほどの美しい
永い永い夢が
過ぎ去って行っただろう
満ちては
ひとり佇む
黄昏に
いつか必ず
舞い戻るだろう
わが魂だけは