こんなに たくさんの 記憶を抱えて ひとりで生きることは もう できないわ もしも あなたが今 扉の向こうへ 消えたなら 私の 時間は止まるの 馨ぐわしい 恋の円舞曲 こころ 乱す 舞踏会の相手は あなただけなの ガラスの沓をはいて 踊る私を 見つめていて 十六夜の木陰で 抱かれて踊れば 梔子のドレスが ブルウに染まり ひっそりと 落ちた花に 眠る 香り 舞踏会が終われば 私はひとり マリオネットになって 機械仕掛けで 舞うだけなの 舞踏会の相手は あなただけなの 誰も知らない愛を ずっと どこかに憶えていて 舞踏会の手帖に あなたを綴る 生まれ変わる未来に きっと もう一度逢えるように